台風9号の爪跡をみて思う

私の住む小田原市を流れる酒匂川。

その酒匂川の上流の小山町が台風9号による集中豪雨により、
多大な被害を受けました。

仕事に向かう途中、その光景を目の当たりにして、
足を止めざる終えませんでした。

被害にあわれた住民の方々には深くお見舞い申し上げます。

風通しもよく、日差しの恩恵も受けて、眺めのよい
川沿いの家。

とても憧れるものですが反面、水による被害も
頭の隅に入れておく必要がありそうです。

川に限らず、海沿い、眺めのよい山も同じです。

町役場横の堤防です。
抉り取られた部分をよく観察します。

自然がひとたび猛威を振るえば
堤防の石積みも立てかけてあるだけの
「ただの板」にしか見えません。

道路の陥没部分です。

道路も「ただの板」でしかありません。

小山町の山間部は富士山の火山灰で構成されているので
このように砂状になっていて崩れやすいのも特徴です。

こうなってくると地盤がとても大事なことに思えてきます。

川沿いの被害が目に付きます。

今回思ったことは、人間の作り出す堤防は意外に弱そうに思えました。

S字に蛇行している川ですが、
この場合、アウトコースに被害が広がりそうに
思えますが、流量が多いとインコースにも被害が起きるようです。

流域面積を増やして少しでも堤防に負担を掛けないのが、
よさそうに思えます。

こちらは下流です。
画像上部から急激に絞り込まれているので
氾濫した雨水を飲み込めきれず
左側の建物が直撃されてしまったようです。

水や流れてきた石や木で押されたのでしょうか、
建物の右が持ち上がってしまってました。

建物が新しく思えるだけに心が痛みます。

一瞬のうちに生活の基盤を失ってしまう、
自然の猛威。

台風も、地震も、火災も、人災も。

設計の知恵で少しでも守れるのなら、
最大限に頑張りたいと深く思った一日でした。

被害に遭われた方のお見舞いを重ねて申し上げます。

shige

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