橋脚のプロポーション
近年、築造される高速道路の橋は
皆、スマートなフォルムですが下から眺めていると
少し、不安になりませんか?
柱があんなに細くて大地震がきたらと考えると、、、
こちら側の柱は幅もあるので少し安心しそうですが、
折れそうに見えますね。
でも、心配要りません。
橋のような築造物は公共性が高いので安全性を求めながら、
経済性も重んじなければなりません。
過度な設計をせず、贅肉をそぎ落として出来たプロポーションなのです。
家と違って、継続してそこに住むわけでもないので、
適度に揺れても構わないのです。
画像の橋は上を走る車の重量から比べてばとてつもなく巨大なので
基本的には橋自体が自立すれば良いのです。
良く見ると、家の柱と梁がそのまま立っているようですね。
さしずめ、梁の上にアリがせわしなく列をなして歩いてるといった感じでしょうか。
画像の橋の両端は山の岩盤で固定されています。
矢印の方向に揺れても岩盤によって固定されているので
柱は自重だけを支えるサイズで事が足りてしまうので
ご覧のように細いのです。
橋と直角方向の柱は厚みがありますが、
こちらは風や地震により矢印方向へ押されたときに
転ばないように厚みを持たせました。
山の岩盤では直角方向の力は支えきれないのです。
テレビ番組の衝撃映像で海外の吊り橋が風で倒壊したシーンを
見ますが、まさに横風を強く受けたのがよく判ります。
そんなことを考えながら眺めていると、
ドライブが一層、楽しいかも知れませんね。